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がん早期診断マーカー精度検証支援 
第1回公募(肺腺癌・血清または血漿)公募要領

【目的】

肺非小細胞癌の予後は、手術切除が不可能な場合はなお不良であることから、早期診断が望まれる。とくに血液検査による早期発見が可能になれば、肺非小細胞癌による死亡率の低下が期待できる。
 そこで今回は、肺非小細胞癌の中でもっとも多い組織型である肺腺癌について、血液試料(血清または血漿)による早期診断を試みる研究グループに、肺がんと臨床診断される以前に採血され凍結保存された試料(および対照となる試料)を提供し、早期診断マーカー候補の精度の検証を支援する。ただし本プラットフォームの趣旨から、対象は当該マーカーの開発研究に対して文部科学省の科学研究費(以下「科研費」)を取得している研究グループに限る。

【支援内容】

本研究支援では採用者に対し、日本多施設共同コーホート研究(以下「J-MICC研究」)のベースライン調査での採血後、3年未満以内に肺腺がんと診断された新発生例 約30例およびその対照 約60例の試料を提供する。

予定症例の詳細 ベースライン調査時の採血後、半年以上3年未満を経過した肺腺癌発症症例。組織診(生検または手術標本による)にて診断されている症例に限定する。診断までの期間、進展度(手術例は術後)は別紙参照(実際に提供される試料では若干異なる場合があります)。ベースライン調査時点で、がんの既往歴(調査票による)を持つ者は除外する。
対照の詳細 症例1例につき、以下の変数をマッチした対照2例を選択する。
1)性、2)ベースライン時年齢(同一5歳階級:35~39、40~44... 、65~69歳)、3)調査地区、4)ベースライン調査年(同一年)。
ベースライン調査時点で、がんの既往歴(調査票による)を持つ者は除外する。ベースライン採血後3年経過期間中、がんを発症していない症例。
付帯情報 症例・対照の別、性、年齢(ベースライン調査時)、診断年月、採血から診断までの期間、がんの部位(例「肺上葉」)、組織型、がんの進展度(手術前および手術後。上皮内、当該臓器限局、所属リンパ節転移、隣接臓器浸潤、遠隔転移、不明)、喫煙歴、採血までの空腹時間、採血から血液試料凍結までの時間
ただし客観的な測定のため、原則として上記の付帯情報はマーカー候補測定後に課題採用者へ提供する(必要不可欠な場合には応相談)。測定条件設定などのために必要な場合には、最低数(2-3例程度)の対照検体について、対照であることを測定前に採用者に連絡する。
血液試料(血清・血漿)の詳細 血液試料は1本が300μlに分注されているため、1度融解し、各採択課題の必要量に応じて分注後、再凍結する必要があるー融解凍結の影響が大きいマーカーは検討困難。決まった容器(チューブ、プレートなど)がある場合には、採用者がJ-MICC研究事務局に容器を送付し、事務局で当該容器に分注する。容器に指定がない場合には、中央事務局で用意した汎用マイクロチューブに分注する。

【支援応募条件】

本支援に応募する研究者は以下の条件を満たす者とする。

  1. 当該マーカーの開発研究に対して応募者が科研費を取得していること(研究代表者、研究分担者ともに可)。
  2. ヒト肺腺癌症例30例以上とヒト対照10例以上を用いて、当該マーカーの感度(がん症例で陽性となる割合)、特異度(対照で陰性となる割合)が確認されていること。
  3. 本支援による研究はJ-MICC研究との共同研究として実施し、共同研究の条件(下記)に合意できること。

【支援条件】

  1. J-MICC研究事務局員、早期診断マーカー精度検証支援委員会委員など、J-MICC研究関係者が応募および検証支援に際して知り得た秘密は厳守する。
  2. 本支援による成果を論文発表する際、J-MICC研究側の著者を5名含めること。
  3. 肺腺癌症例・対照1例あたりの血液試料量は、採択課題全体(数課題を予定)の合計で300μl以内とする。必要量が少ない方が採択の可能性が高くなる。
  4. 客観的な測定のため、肺腺癌症例と対照の区別は原則として知らせない状態で、課題が採択された研究グループに試料を渡す。測定条件設定などのために必要な場合には、最低数(2-3例程度)の対照検体について、対照であることを測定前に採用者に連絡する。
  5. 課題採用者は、所属研究機関で必要な倫理審査を受ける(J-MICC研究側では倫理審査済)。
  6. 課題採用者は、当該マーカーの測定値を中央事務局に提出し、中央事務局が感度・特異度を算出、課題採用者に報告する。同時に上記「付帯情報」に記載の情報を課題採用者に提供する。
  7. 6. で中央事務局に提出された当該マーカーの測定値は課題採用者に帰属し、J-MICC研究側では研究終了後に処分する。
  8. 本支援に係る費用の課題採用者からの徴収は行わない(今後の募集では徴収を行う可能性があります)。
  9. J-MICC研究側は、本支援に関連して生じた知財に関する権利を一切主張しない。

【応募方法】

 本プラットフォームのウェブサイトのフォーム(「がん早期診断マーカー精度検証支援」用)に必要事項を入力して送信する。1検体あたりの必要血液試料量(フォームに従い、血清、血漿、いずれでも可、の区別も明記)を記入。
 測定項目(当該マーカー)の詳細については、課題審査に差し支えないと思われる範囲であれば記載しないことも可能。ただし当該マーカーの感度(がん症例で陽性となる割合、何例中何例が陽性であったかを明記)、特異度(対照で陰性となる割合、何例中何例が陰性であったかを明記)は必ず記載のこと。また他の参考資料をコホート・生体試料支援プラットフォーム(下記)に送付しても良い。
 なおコホート・生体試料支援プラットフォームから、課題審査に必要な追加情報の提出を求めることがある。

【問い合わせ先】

 コホート・生体試料支援プラットフォーム
 一般健常人コホートを利用したバイオリソースの整備と活用支援班
  内藤 真理子(研究支援担当者)、若井 建志(同)
  電話 052-744-2132、E-mail: jmicc@med.nagoya-u.ac.jp

【今後のスケジュール(予定)】

9月15日 応募開始
10月31日 応募締切
11月1日 ~11月30日 早期診断マーカー精度検証支援委員会による審査
12月1日(予定) 採択通知
課題採用者の所属研究機関での倫理審査終了次第、生体試料提供を実施する。